となりのたしまさん。

日本人なのに日本語を勉強中。20代青年による日本紹介サイト。外国人に「日本のすばらしさ」を伝えるべく「日本」ついてはもちろん、海外の情報もたくさんアップしていきます。「少子高齢化」がすすんでいる日本。外国からの労働力がますます必要になってきています。外国の方々に「日本を好きになってもらえるように」。そんなことを意識して、ぼちぼち更新していきます。今年の目標も、「変わらないこと」。そのために「変わり続けること」。みなさん楽しみましょう、今回の人生。

となりのたしまさん。

「外国人受け入れ」高度専門職と特定技能の違いはなに?

はじめに

「医者」として働くために「医師免許」がいるように

道路を車で運転するために「運転免許」がいるように、

何かをするために、「証明」が必要なことってたくさんありますね。

同じように、

外国人が日本に滞在するためにも、「在留資格」という「証明」が必要です。

今日は、その在留資格のなかの「高度専門職」と「特定技能」について話します。

そもそも「在留資格」って?

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在留資格とは、名前のとおり「外国人が日本に在留することができる資格」です。

「入国」するために必要なビザ (査証)とは違い、「在留資格」は入国後にある一定期間の滞在もしくは永住するために必要な資格です。

この「在留資格」は、大きく2つに分かれます。

1つは活動資格。もう1つは居住資格です。

活動資格は、日本で行うことができる活動によって与えられるもので、

居住資格は、日本における身分または地位によって与えられるものです。

さらに活動資格は、

就労が認められている(活動制限あり)「就労資格」と

就労が認められない「非就労資格」があります。「留学」などがこれにあてはまります。

こんな在留資格ですが、

全部で29種類あります。

詳しくは以下を参照してください↓↓↓

在留資格一覧表:出入国在留管理庁

http://www.immi-moj.go.jp/tetuduki/kanri/qaq5.html

URL先は現段階(2019/11/17時点)で28種類しか掲載していませんが、

2019年4月から「特定技能」が新たに施行されています。

 

高度専門職(高度外国人材)

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高度専門職(高度外国人材)とは、通常の在留資格以上に高度な専門的知識や技術を持つ人材のことを指します。

・2012年に経済成長などへの貢献が期待される高度な能力を持つ外国人に対して、出入国上の優遇措置を講じて受け入れを促進。

・2015年の入管法改正により、在留資格「高度専門職」が新設。

・2017年に日本版高度外国人材グリーンカードが新設。

 

彼らは、「国内の資本・労働とは補完関係にあり,代替することが出来ない良質な人材」であり,「我が国の産業にイノベーションをもたらすとともに,日本人との切磋琢磨を通じて専門的・技術的な労働市場の発展を促し,我が国労働市場の効率性を高めることが期待される人材」とされています。

法務省入国管理局より引用

出入国上の優遇措置はポイント制を利用しており、

・高度学術研究活動

・高度専門・技術活動

・高度経営・管理活動

の3つに分類されます。

それぞれの特性に応じて、学歴、職歴、年収などの項目にポイントを設け、70点に達した場合に優遇措置の対象とすることになっています。

また、日本語能力に応じてのボーナス加点もあります。

日本語能力試験のN1取得もしくは外国の大学で日本語を専攻して卒業していれば15点

日本語能力試験のN2取得者には10点が加算されます。

高度専門職1号の優遇措置

①在留期間5年

②複合的な在留活動の許容

③永住許可要件の緩和

④配偶者の就労

⑤親の帯同

⑥家事使用人の帯同

高度専門職1号で3年以上活動を行えば、高度専門職2号となることができます。

 

高度専門職2号の優遇措置

上記③から⑥までの優遇措置

⑦在留期間無期限

⑧就労資格のほぼすべての活動を許容

となります。

 

特定技能

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特定技能」とは、人材不足が深刻な14業種(以下参照)に外国人材を受け入れるための枠組みです。2018年12月の臨時国会で入国法改正案が成立し、2019年4月よりこの在留資格が施行されました。

●対象14業種

農業

漁業

飲食料品製造

外食

介護

ビルクリーニング

素形材産業

産業機械製造業

電気・電子情報関連産業

建設

造船・舶用工業

自動車整備

航空

宿泊

この14種を対象に、今後5年間で34.5万人の新たな外国人受け入れを見込んでいます。

2022年4月の日本政府の閣議で、「素形材産業」「産業機械製造業」「電気・電子情報関連産業」をまとめて「素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業 」となり、

対象業種は12種となりました。

 

「特定技能」の在留資格にあたっては、日本語能力試験N4レベルの日本語能力と技能試験に合格することが必要とされています。

特定技能は2段階に分かれてます。

1 特定技能1号
  本邦の公私の機関との雇用に関する契約に基づいて行う特定産業分野であって相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要する業務に従事する活動。

2 特定技能2号
  本邦の公私の機関との雇用に関する契約に基づいて行う特定産業分野であって熟練した技能を要する業務に従事する活動。

法務省より引用

ざっくりいうと、1号は簡単な業務。2号は熟練技能が必要な業務です。

 

1号を取得するためには、技能試験と日本語試験の合格が必要です。

ただ、技能実習2号を良好に修了していれば試験は免除になります。

在留期間は通算5年で、更新はできません

家族の帯同も認められていません。

 

1号を終えて、一定の試験に合格し、より高い専門性を有すると認められて2号に進む場合は熟練技能が求められます。

2号の在留資格は、3年、1年、6ヶ月ごとに更新ができ、更新時の審査を通過すれば更新回数に制限はありません。

家族の帯同も可能。

建設、造船・舶用工業の2分野のみ受け入れ

 

特定技能の賃金は日本人と同等以上、分野内での転職は自由とされています。

特定技能は、悪質な送り出し機関をなくすために、2国間協定を締結してからの実施となります。

2国間協定は、

フィリピン

カンボジア

ネパール

ミャンマー

モンゴル

スリランカ

インドネシア

ベトナム

の8か国と締結されています。(2019年7月時点)

バングラデシュ
ウズベキスタン
パキスタン
タイ

計12か国。(2020年12月時点)

インド

マレーシア

計14か国(2022年7月時点)

 

まとめ

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高度専門職

通常の在留資格以上に高度な専門的知識や技術を持つ人材のこと。

①高度学術研究活動

②高度専門・技術活動

③高度経営・管理活動

ポイント制で、点数により優遇される。

 

特定技能

人手不足が著しい特定業種(14業種)に受け入れる外国人材のこと。

 

どちらも1号、2号と2段階に分かれている。

1号から2号に進む場合は、長い活動期間やより高い専門性などが必要。