インドネシアはPSBB(大規模社会制限)の中、今年(2020年)のラマダン(断食月)、レバラン(断食明け大祭)を終えたが、依然として感染者の数は増え続けています。
5月に入り、インドネシアは州ごとに規制を強め、外出制限やソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)などを守らない場合、SNSに違反者の写真をさらしたり、幽霊屋敷に収容したり、コーランを読み上げさせたりなど、独自の対策を実施しています。
しかし、
「意味がないのでは?」「効力がない。」
政府が実施しているこのPSBBに対して国民の不満が充満しており、
西ジャワ州の一部の地域などでは一旦解除されたところもあります。最も感染者が多い首都ジャカルタは6月4日に解除の予定です。
ただ、いまだに感染者数は増加傾向にあることから、再び延長になる可能性が高いです。
※KOMPAS.comより画像引用。
インドネシアの現状
5月29日の時点で、25216人の感染者が確認されています。
また、死者数は1520人、回復者数は6492人です。
東南アジアの中で見ると、
感染者数はシンガポール(33860人)に次いで多く、死者数は2番目のフィリピン(942人)とかなりの差を開き、最多です。
経済活動、社会活動の制限で国民の不満はあると思いますが、
6月頭の時点でPSBBを解除した場合、さらなる感染増加を招く恐れがあります。
日本の倍近く人口がいて、さらに若者人口も多いです。感染速度も速いはずです。
早くても6月下旬まではPSBBの解除は待ったほうがいいのかな、と個人的な意見です。
【州別】
感染者数上位10州を見てみます。(2020/5/29時点)
①ジャカルタ首都特別州(ジャワ島)7128人
②東ジャワ州(ジャワ島)4414人
③西ジャワ州(ジャワ島)2211人
④南スラウェシ州(スラウェシ島)1468人
⑤中部ジャワ州(ジャワ島)1350人
⑥南スマトラ州(スマトラ島)953人
⑦南カリマンタン州(カリマンタン島)893人
⑧バンテン州(ジャワ島)845人
⑨パプア州(ニューギニア島)640人
⑩西ヌサ・トゥンガラ州(ロンボク島、スンバワ島)590人
西ジャワ州、中部ジャワ州は先週と比べ感染率が低いですが、東ジャワ州は依然高いです。