となりのたしまさん。

日本人なのに日本語を勉強中。20代青年による日本紹介サイト。外国人に「日本のすばらしさ」を伝えるべく「日本」ついてはもちろん、海外の情報もたくさんアップしていきます。「少子高齢化」がすすんでいる日本。外国からの労働力がますます必要になってきています。外国の方々に「日本を好きになってもらえるように」。そんなことを意識して、ぼちぼち更新していきます。今年の目標も、「変わらないこと」。そのために「変わり続けること」。みなさん楽しみましょう、今回の人生。

となりのたしまさん。

【保存版】「くれる・もらえる・くださる・いただく」知っておくと役に立つ「依頼表現」について。【日本語のプチ知識】

 

A:Bさん、この書類、コピーしてくれる

B:かしこまりました。

 

A:社長、来月の講演会でスピーチをしていただけませんか

B:いいよ!

 

依頼表現

と聞くと、いまいちピンときませんが、

「手伝ってくれる?」

「手伝ってもらえない?」

「手伝ってください」

「手伝ってもらえますか?」

「手伝ってくださいますか?」

「手伝っていただけませんか?」

これらはすべて依頼表現です。

日常生活で言ったことがある、聞いたことがあるフレーズばかりだと思います。

 

今回はこの「依頼表現」を紹介していきます!

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そもそも「依頼」って?

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この記事を読んでくれているほとんどの方が分かっていると思いますが、念のため確認。

依頼とは

① あるものによりかかって、それを頼みにすること。また、頼みとするもの。
② 物事を頼むこと。

※精選版日本国語大辞典より引用

 

「人が人にあることを頼む(お願いする)」ことです!

 

まずはここを押さえよう!「くれる」と「もらえる」

依頼表現を理解する上で、

「くれる」「もらえる」とても重要な表現です!

 

まず、みなさんに質問です。

●ちょっと塩、取ってくれる

●ちょっと塩、取ってもらえる

 

家族とご飯を食べているとき、

同僚と居酒屋で飲んでいるとき、など

よくこのような表現使いますよね。

 

さて、質問です。

「~てくれる?」「~てもらえる?」

どちらも相手に依頼する表現ですが、

どちらがより丁寧な表現だと思いますか。

 

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正解を言うと、

~てもらえる?のほうが

「~てくれる?」に比べて

より丁寧に依頼しているように聞こえます。

 

なぜか?

 

その理由を見ていきましょう↓

 

授受表現

日本語には授受表現というものがあります。

学術的な言葉を借りれば、授受とはさずけることと受け取ること

日本語教育の世界では、「やりもらい」「あげもらい」と言われています。

代表的な表現として、「~あげる」「~もらう」「~くれるがあります。

 

●彼はおばあさんの荷物を持ってあげた

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●おばあさんは若者に荷物を持ってもらった

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●若者は(私の)荷物を持ってくれた

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ここで注目してほしいのが、

~てくれるという表現を使う場合、

主語に「私」は使えず、三人称(例:若者)がきます。

「~てあげる」「~てもらう」は下の例文のように主語に「私」を使うことができます。

私は彼にお金を貸してあげた

私は牛嶋さんにお金を貸してもらった

③牛嶋さんは私にお金を貸してくれた

 

さらに、

②の文と③の文に注目してください。

内容的には同じことを言っていますが、

少し捉え方が違います。

②は「私」が頼んで、恩恵を受けた(お金を借りる)という文ですが、

③は「牛嶋さん」の方から進んで、恩恵を与える(お金を貸す)行為をしたというニュアンスを含みます。(闇金ウシジマくん!笑)

つまり、

が頼んで、恩恵を受けたのか」→「もらう」

相手が自発的にして、その結果、私が恩恵を受けたのか」→「くれる」

という違いがあります。

 

」か「相手」か

これが今回のテーマである依頼表現でも重要なポイントとなります。

 

なぜ「~てもらえる」のほうが丁寧なのか。

ここからは依頼表現についてです。

まず、前のセクションの「授受表現」ででてきた「もらう」。

これの可能形が「もらえるです。

 

私たち日本人は日常で使っているので、わかりますが、

「書いてもらう?」

「書いてもらえる?」

では意味が違ってきます。

「もらう」を可能の形にした「もらえる依頼表現です。

 

はい。

 

では、

なぜ「~てもらえる」のほうが「~てくれる」に比べて丁寧なのか。

 

牛嶋さん、またお金を貸してくれる?

牛嶋さん、またお金を貸してもらえる?

意味はどちらも同じです。

結果、「お金を貸す」のはどちらも「牛嶋さん」です。

 

さらに、文の構造を見ていきます。

①の「お金を貸してくれる」

「お金を貸すのも「(お金を貸して)くれるのも牛嶋さんです。

 

②の「お金を貸してもらえる」

①と同じく「お金を貸すのは牛嶋さんです。

「(お金を貸して)もらえるのはどうですか。

そう、

もらえるのはです。

 

何回も言いますが、

~てくれる」も「~てもらえる」も

私が依頼をして、牛嶋さんがお金を貸す。

表面的な意味は同じです。

 

ただ、視点が異なります。

「~てくれる」相手がしてくれるかどうか」に重点を置いているのに対して、

「~てもらえる」がしてもらえるかどうか」に重点を置いています。

つまり、

「~てくれる」相手の行動・意志が重要ですが、

「~てもらえる」私が恩恵を受けられるかが重要なのです。

 

授受表現でもそうでしたね。

が頼んで、恩恵を受ける」→「もらう」

相手が自発的にして、その結果、私が恩恵を受ける」→「くれる」

 

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このようなことから、

あなた(相手)がしてくれるかどうか」よりも

があなたからの恩恵を受けられるかどうか」に重点を置いたほうが

よりへりくだっているように聞こえるため、

「~てもらえる」のほうがより丁寧になります

 

「~てもらえる」と「~てもらえない」

①山田くん、明日出勤してもらえるかな?

②山田くん、明日出勤してもらえないかな?(より丁寧)

 

「もらう」の可能形が「もらえる」です。

そして、「もらえる」の否定形が「もらえない」です。

 

~てもらえないは「~てもらえる」に比べて間接的な表現であり、相手に対し少し控えめな印象を持ちます。

よって、肯定形で言うより、否定形で言うほうが丁寧の度合いは大きくなります。

 

丁寧体「ますか」「ませんか」

「~てくれる」

「~てもらえる」

「~てくれない」

「~てもらえない」

この4つを今までお伝えしてきました。

これらはすべて普通体です。

家族や親しい友人目下の人(会社の部下など)と話すときによく使われます。

 

そして、

「~ます」「~ません」を文末につけた表現を丁寧体と言います。

「丁寧体」と「普通体」の違いは文末表現のほかにも「名詞」「助詞の有無」などさまざまな要素を含みますが、今回の依頼表現では「~ます」「~ません」のみに着目して紹介します。

 

はい。

名前から見ても丁寧体」丁寧」の二文字が入っていることから、

●この書類コピーしてくれる?

と言うよりも

●この書類コピーしてくれますか

と言うほうが丁寧になります。

 

そして、、、

 

みなさん、覚えていますか。

『肯定形で言うより、否定形で言うほうが丁寧の度合いは大きくなる』

依頼表現のポイントです。

 

●この書類コピーしてくれますか

と言うよりも、

●この書類コピーしてくれませんか

というほうがより丁寧になります。

 

使う相手は一般的な相手です。

目上の人(上司、お客)には使いません。

親しいわけではないけれど、かといってこちらが変にへりくだる必要もない相手。

例えばお店の人です。

「コーヒーのおかわりくれませんか」などよく言いますよね。

また、会社の同僚、部下に使うこともあります。

 

「~てください」

~てください依頼表現です。

日常生活でもよく使うと思います。

 

「~てくれる」

「~てもらえる」

「~てくれない」

「~てもらえない」

の4つに比べると丁寧の度合いは高いですが、

ちょっと直接的な表現になります。

 

●ここに名前を書いてください

●ドアを閉めてください

 

●ここに名前を書いて。(命令形)

●ドアを閉めて。(命令形)

この文を丁寧にした文でもあるので、

~てください丁寧な命令とも捉えることができます。

よって、依頼表現ではありますが、目上の人には使いません。

「~ますか」「~ませんか」と同じく、一般的な相手に使います。

 

ただ、、、

①山田くん、明日出勤してくれますか

②山田くん、明日出勤してください

この文を見ても分かるとおり、

①が疑問形で相手の意向を聞いているのに対し、②は直接的です。

「一般的な相手」に使うと言っても、

丁寧の度合いは~てくれますかのほうが大きいです。

 

「くださる」と「いただく」

「尊敬語」と「謙譲語」

尊敬語相手(の行為)を敬う表現、

謙譲語自分(の行為)を低める」ことで相手を敬う表現です。

 

ここでもでできました。

自分(私)」なのか。「相手」なのか。

 

先ほど述べた授受表現「くれる」「もらう」を例にして見ていきます。

●山田さん、その本を貸してくださいますか

●山田さん、その本を貸していただけますか

「くれる」の尊敬語は「くださる」、

「もらう」の謙譲語は「いただく」です。

そして「いただく」の可能形「いただける」です。

依頼表現として使う際に可能形になるのは「もらう→もらえる」と同じです。

 

敬語と言えば、

「くださる」「いただく」

これらの表現をを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。

実際、ビジネスの世界でもよく使われている代表的な敬語表現です。

 

尊敬語謙譲語に触れると、とても一つの記事では書ききれないので、

今回はテーマから脱線しないように「くださる」と「いただく」だけに焦点をしぼります。

 

「くださる」と「いただける」ではどちらが丁寧なのか。

●山田さん、その本を貸してくださいますか

●山田さん、その本を貸していただけますか

 

どちらも丁寧な依頼の表現です。

そして、どちらも目上の人(会社の上司、お客など)に話すときに使います。

 

では、

どちらがより丁寧なのか。

 

ポイントはやはり

」か「相手」か

 

「~てくださいますか」「~ていただけますか」

相手が依頼されたことをするのには違いはありません。

ただ、尊敬語(くださる)は相手の行為について述べ、謙譲語(いただく)は自分(私)の行為について述べています。

 

謙譲語自分を下げて、相手を高めるもの。

尊敬語よりも謙譲語を使って表現したほうが、相手により丁寧な印象を与えます

 

そして、

『肯定形で言うより、否定形で言うほうが丁寧の度合いは大きくなる』

●山田さん、その本を貸してくださいますか

と言うよりも

●山田さん、その本を貸してくださいませんか

 

●山田さん、その本を貸していただけますか

と言うよりも

●山田さん、その本を貸していただけませんか

と言うほうがより丁寧になります。

 

まとめ

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