となりのたしまさん。

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となりのたしまさん。

「かならず・きっと・絶対に・ぜひ」いったい何が違うの?似ている副詞の使い分け

 

7時にかならず来てください!

これから、きっといいことがあるよ。

人間が生きる上で、絶対に水と空気は必要だ。

この歌をあなたにぜひ聞かせてあげたい。

 

私たちは

自分の中にある確信や決意を表したいときや

相手に要望したいときに

上の例文にあるような副詞をよく使います。

 

私たち日本人は、

日常生活で自然と使い分けていますが、

いざ、意識してみると、

「どんな違いがあるんだろう」

「適切に使えているだろうか」

といった疑問が

浮かんできた方もいるのではないでしょうか。

 

今回は

かならず』『きっと』『絶対に』『ぜひ

4つの副詞の使い分けをテーマに

お伝えしていきます!

 

「かならず」ってなに?

●7時にかならず来てください!

「例外なく」「間違いなく」という意味を表す客観的な表現です。

100%そうであると話し手が確信しているとき、

相手に100%そうであると示したいときに使われます。

100%ということで、

かならずの物事の成立度は「きっと」「絶対」「ぜひ」よりも高いです

 

「7時にかならず来てください!」と言えば、

話し手は「例外なく7時に来なければならない」と相手に示しています。

 

「きっと」ってなに?

●これから、きっといいことがあるよ。

話し手の主観的な推測的/推量的確信を表します。

主観的ということで、誰もが納得できる事実を述べる際には使いません

(会社のプレゼンテーションや論文など)

 

「これから、きっといいことがあるよ。」のきっと

推測的な確信であるので、客観的な根拠はありません。

 

「かならず」と「きっと」

似ている表現かならずきっとの違いを見ていきます。

 

例文でも確認します。

●太陽はかなら東から出て西に沈む。

●太陽はきっと東から出て西に沈む。×

先ほども述べた通り、

「100%そうである」という確信があるなら、かならずを使います。

 

●この薬を飲めば、かならず効きますよ。

●この薬を飲めば、きっと効きますよ。

「100%効く」と自分が断言でき、誰もが認める科学的な証明があるならば、

かならずを使ってもいいですが、

1%でも効かない可能性があるならば、

かならずよりやや成立度の度合いが低いきっとを使ったほうが良いです。

 

「絶対に」ってなに?

●人間が生きる上で、絶対に水と空気は必要だ。

「かならず」や「きっと」と同じように話し手の確信を表す表現ですが、

たんに表すだけではなく、誇張的に表す表現です。

また、他の人の意見や理由を問題にせず、話し手の主観的な強い気持ち/考えを表します。

 

かならず水と空気は必要だ。

これはたんに客観的な事実を述べているだけ。

絶対に水と空気は必要だ。

話し手の強い気持ちを誇張的に表している。

 

「絶対に」と「きっと」

似ている表現絶対にきっとの違いを見ていきます。

 

例文で確認します。

●これから、きっといいことがあるよ。

●これから、絶対にいいことがあるよ。

どちらも主観的な表現です。

ただ、絶対にのほうがきっとに比べ主観(自分の気持ち)がやや強いです。

主観の度合いを%で示すことが難しいので、

上記例文のセリフを言うときの話し手の気持ちを私が勝手に想像してみました。↓

(彼女に振られて、今相当ショックだろうな。言い方もひどかったみたいだし。世の中には彼に合うもっと良い人がいるはず。早く元気になってほしいな。)

これから、きっといいことがあるよ。

相手の心中をかなり察して言っているので、自分の気持ちはやや控えめです。

 

(彼女に振られたくらいで何をくよくよしてるんだ!俺なんか何回も振られたことあるし。でも、相当落ち込んでいるし、励まさないと。)

これから、絶対にいいことがあるよ。

自分の経験とも比べているので、自分の気持ち/思いは強めです。

 

以上、私が勝手に想像して作りました。

きっと上記のような思いが含まれていると思います。

絶対にのほうがきっとに比べて主観がやや強いです。

 

また、文法的なことを言うと、

主語が「わたし(一人称)」の場合に

絶対には否定的内容にも使えるのに対し、

きっとは使えません。

●(私は)彼が来るなら、絶対に行かない。

●(私は)彼が来るなら、きっと行かない。×

「ぜひ」ってなに?

●この歌をあなたにぜひ聞かせてあげたい。

主に強く要望するときに使われます。

また、「かならず」「きっと」「ぜったい」に比べて相手指向の意味合いが強いです。

ですので、「ぜひ~てください/てほしい」など相手に対する依頼/願望表現として、よく使われます。

 

自分自身のみにかかわる意志や願望には使われません。↓

●朝起きたら、かならず水を飲みます。

●朝起きたら、ぜひ水を飲みます。×

 

●次の大会で絶対に彼に勝ちたい。

●次の大会でぜひ彼に勝ちたい。×

 

「ぜひ」「絶対に」「かならず」「きっと」

ぜひ」「絶対にかならず」「きっとの違いとして、

ぜひ」「絶対には後ろに願望を表す「~たい」を使うことができますが、

かならず」「きっと願望表現ではないので使うことができません。

会話例です↓

A:夏休み、沖縄に行きましょう!

B:はい、ぜひ行きたいです。

B:はい、かならず行きたいです。×

B:はい、きっと行きたいです。×

「かならず/きっと行きます」というように意志を表す場合は使えます。

 

B:はい、絶対に行きたいです。

絶対にも使えますが、自分の気持ちが強く、相手には誇張して伝わります。

 

「かならず」「きっと」「絶対に」「ぜひ」こんな違いもあります。

相手への働きかけの文では、

①明日、かならず来てください。

②明日、きっと来てください。

③明日、絶対に来てください。

④明日、ぜひ来てください。

①は命令調、②③はやや強い誘い、④は優しめな誘いになります。

 

 

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