となりのたしまさん。

日本人なのに日本語を勉強中。20代青年による日本紹介サイト。外国人に「日本のすばらしさ」を伝えるべく「日本」ついてはもちろん、海外の情報もたくさんアップしていきます。「少子高齢化」がすすんでいる日本。外国からの労働力がますます必要になってきています。外国の方々に「日本を好きになってもらえるように」。そんなことを意識して、ぼちぼち更新していきます。今年の目標も、「変わらないこと」。そのために「変わり続けること」。みなさん楽しみましょう、今回の人生。

となりのたしまさん。

インドネシア第二の都市でのんびり過ごす【インドネシアの旅:スラバヤ②&グレシック】

『プルルルルルン』

朝の6時にホテルの部屋に置いてある電話が大音量で鳴った。

決して良いとは言えない目覚め。受話器を取る。

「おはようございます。今から朝ごはんを部屋に持って行ってもいいですか」

フロントからの電話だ。

「お願いします」

このホテルは、朝食は弁当スタイルで、朝にスタッフが部屋に持ってきてくれるシステムのよう。

まだ耳に電話の着信音が残っている。正直、めっちゃうるさかった。

心臓にも悪い。

 

久々に迎えたスラバヤでの朝。

旅の続きです。

 



 

電話を取った数分後、

『トントントン』

部屋のドアをたたき、スタッフがやってきた。

紙箱に入った朝ごはんと、スプーンとフォークが入った袋をいただく。

「ありがとうございます」

まだ眠気があり、目はほとんど開いていない。

スタッフが去った後、またベッドでごろごろ休む。

20分後、再び起き、顔を洗う。

先ほど、スタッフが届けてくれた紙箱を開けてみると、

鶏肉と白ごはんが入っている。全体的に赤い。

見るからに辛そう。いや、辛いに違いない。

とりあえず食べてみる。案の定辛い。

水で口を冷やす。

朝からこんな刺激的なものを食べたら、絶対にお腹に悪い。

ただ、食べ物を残すというのはダメだと自分なりの規律があり、

私自身、食べ物を残せない性格になっている。

あまりの辛さにちょっと涙を流しながらも、完食。

『これ、もしかしたら明日の朝も同じメニューじゃないよな』

そんな疑問を抱えながら、身支度を始める。

 

本日は、グレシックのLPKに向かう予定がある。

LPK(Lembaga Pelatihan Kerja)とは、技能実習生を送り出す機関のことで、

ここで、実習生たちは日本語や日本の生活、文化についての知識を培い、日本で働くことになる。

以前、モジョクルト滞在中にお世話になったHさんが経営に携わっているLPKがグレシックにもあるとのことで、時間があったら訪問してくれないかという話をいただいていた。

モジョクルトでのHさんとの再会はこちらをご覧ください↓↓↓

思い立ったが吉日。早速、行く予定を立てた。

グレシックとはスラバヤの隣町で、

滞在しているホテルからLPKまでは車で約30分くらいである。

 

10時半頃、グラブを呼び出発。

グレシックにあるLPKの責任者のRさんには、Hさんが事前に連絡をしてくれた。

道は混んではいなかったが、LPKに到着するまで時間がかかった。

というのも、グラブで表示されたLPKの住所が間違っており、

辺鄙なところに案内されていた。

途中、グラブの運転手さんとも協力し、グーグルマップでLPKを検索し、

その道順で行くことになった。

11時半に到着。

予定していた時刻より30分ほど遅くなったが、なんとか無事にLPKに到着した。

 

LPKの門の前で、Rさんらしき人物が、スマホを見ながら立っている。

車を止めてもらい、外に出る。

「Rさん、はじめまして」

「先生、はじめまして。どうぞ中へ」

門の前で少し挨拶をした。グラブが去っていく。

Rさんは、顔は強面だが、声が優しい人物だ。

 

最初は、事務室に案内され、LPKで働いている先生方と挨拶をし、

その後は、LPKの各教室をRさんと見て回った。

 

教室は1クラス生徒10人程度で、先生にとっては教えやすい人数だ。

生徒の年齢だが見た感じ20歳~30歳くらいで、女性が多かった。

先生方の指導が良いのか、日本語力は高いと思った。

 

教室の壁には、行動指針の紙が貼られてあった。

 

4クラスほど見て回った後、時間もお昼になったので、

LPKのとなりのレストランで、お昼ご飯を食べることになった。

Rさん、LPKの先生方二人と私の四人だ。

 

レストランはバイキング形式で、好きなものを取っていいようで、

アヤムゴレン(鶏肉を焼いた物)をいただいた。

「日本は今、寒いですか」

「インドネシア人は多いですか」

Rさんも含め先生方は日本に行ったことがあるようで、

食事中は日本のことについてたくさん話した。

話題に日本が挙がるっていいなと改めて思った。

 

食後は、再びLPKに戻り、また少しLPK内を見て回った。

本当に広いLPKだ。

時間は13時を回ったくらいで、外を見ると、雨がだんだん強くなってきている。

「先生、帰りはホテルまで送りますよ」

Rさんがそう言ってくれて、お言葉に甘えることにした。

 

LPKスタッフのRさんがホテルまで送ってくれるとのことで、

近くにいた先生方、生徒に挨拶し、LPKを後にした。

Rさんは日本語の先生なのか、事務の人なのかよく分からなかったが、

自分と同年代くらいの年齢の男性で、気さくな人物だ。

 

「雨、めっちゃ降ってますね」

車を走らせて、10分ぐらい経ったとき、Rさんがつぶやいた。

『めっちゃ』という単語を使うRさんがなんだか面白かった。

「そうですね。めっちゃ降ってますね」

窓から外を見ると、確かにめっちゃ降っていた。

振り返れば、この時が今回のインドネシアの旅で一番の豪雨に見舞られたときだったと思う。

大量の雨のしぶきで、フロントガラスがほぼ見えない。

Rさんが車の速度を落とし、ライトを点灯する。

雨季のときの運転は大変だと改めて思った。

グレシックからスラバヤ市内に入った後も、豪雨の影響で、少し道が渋滞していたが、

LPKから1時間ちょっとでホテルに無事に到着。

「Rさん、送ってくださりありがとうございました」

「先生、また時間があったらLPKに来てください」

Rさんはこれから空港に用事があるらしい。道中、お気をつけて。

 

3年前にも、インドネシア各地域にあるLPKを訪問し、

日本語指導のアドバイスや日本語教材の紹介などコンサル的な業務を行っていた経験がある。

今回は、久しぶりのLPK訪問になった。

我々日本人にとって、ジャカルタやバンドン、バリといった地域は聞きなじみがある場所だと思う。

ただ、今回のグレシック、前回旅したブリタルなどはどちらかと言うと、

小さな田舎町で、外国人にとっては聞きなじみのない場所である。

そういった場所にも、

日本語を勉強している人がいる。

日本に行きたいと思ってくれている人がいる。

今後、働き手不足により外国人材の受け入れがますます必要になってくる日本にとって非常に有難いことだと思った。

 

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