「あれっ、これってどういう意味だっけ?」
テレビを観ているとき。
スマホを見ているとき。
本を読んでいるとき。
ふと、ことばの意味が分からないときありませんか。
また、
「こういう意味だったっけ?」
自分が普段使っていることば、目にした耳にしたことばに対してふと疑問を持つときありませんか。
今回は
「たぶん合っていると思う。でも違うかもしれない。」
そんな日本語たちを紹介していきます。
みなさんも一度は目にしたことがあるかも。。。
潮時
「そろそろ潮時だな」と聞くと、
あきらめる時期のことを言っているんだなと想像する方が多いと思います。
しかし、潮時は「あきらめる時期、引き際」といった否定的な意味で使うのではなく、「物事を始めるにしても辞めるにしても、一番適当なタイミング」というポジティブな意味で使うのが適切です。
檄(げき)を飛ばす
「部長に檄を飛ばされた」などと
「元気のないものに叱咤激励して活気づけること」という意味で使う方が多いと思います。しかし、本来は「自分の主張や意見を広く伝えて同意を求める」というのが正しい意味です。また、「檄」の字が「激」と似ているので、「激を飛ばす」と間違いないように注意が必要です。
文化庁が発表した「平成29年度国語に関する世論調査」では、本来の意味とされる「自分の主張や考えを、広く人々に知らせて同意を求めること」と答えた人が22.1%、本来の意味ではない「元気のない者に刺激を与えて活気付けること」と答えた人が67.4%といった結果がでています。
破天荒
「なんて破天荒な人なんだ!」
豪快な人、大胆な人のことを「破天荒」と言うのは実は間違い。
「前人のなしえなかったことを初めてする」という意味で使うのが適切です。
「ボルトの世界記録を更新!?破天荒の快挙だ!」「あの会社では、破天荒な事業が始まろうとしている!」のように用います。
文化庁が発表した「平成20年度国語に関する世論調査」では、本来の意味である「だれも成し得なかったことをすること」と答えた人が16.9%、本来の意味ではない「豪快で大胆な様子」と答えた人が64.2%といった結果がでています。
役不足
「この企画、私に任せてもらえるんですか!でも私には役不足ですよ。」
実際、そんなことを上司に言ったら超失礼になります。(笑)
「そんな重大な役、私にはもったいないです」などと謙遜するときに使うものと思いがちですが、真逆の意味。本来は「本人の力量に対して役目が軽すぎる」という意味で使います。つまり、「私にとって、その企画は、その役は、軽すぎます!」と言っているようなものです。「役目が重すぎる」と伝えたい場合は、「私では力不足です」などの表現を使いましょう。
さわりの部分
映画や小説などが話題のとき「さわりの部分だけ聞かせてよ!」と言いますが、
この「さわり」は「最初の部分」という意味ではありません。
「話などの要点の部分」を指します。映画や小説で言えば、「聞かせどころ」。最も感動的、印象的なところです。
文化庁が発表した「平成28年度国語に関する世論調査」では、本来の意味とされる「話などの要点のこと」と答えた人が36.1%、本来の意味ではない「話などの最初の部分のこと」と答えた人が53.3%という結果がでています。
確信犯
これはちょっとややこしい。名前で惑わされますね。
間違った意味で使っている人、たくさんいるのではないでしょうか。私もそうでした。
確信犯は「悪いと分かっていながら罪なことをする人」という意味ではなく、「道徳的・宗教的・政治的な信念に基づき、本人が悪いことでないと確信してなされる犯罪、またその行為をする人」という意味です。つまり「自分の行為を正しいと信じて罪になる行為をする」ことを指します。
文化庁が発表した「平成27年度国語に関する世論調査」では、本来の意味とされる「政治的・宗教的等の信念に基づいて正しいと信じてなされる行為・犯罪又はその行為を行う人」と答えた人は17.0%、本来の意味ではない「悪いことであると分かっていながらなされる行為・犯罪又は行う人」と答えた人が69.4%という結果がでており、約7割の人が本来とは違う意味を回答しています。
最後に
みなさん、どうでしたか?
「知っているようで、知らなかったことば」
ありましたか?
普段の生活であまり意識しないので、忘れたり、曖昧になったりする方もいらっしゃいますよね。
私は今もなお「日本語」勉強中です。また「日本語」についての新しい発見、気づきがあれば、どんどん紹介していきます。
今回もご覧いただき、ありがとうございました!
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