となりのたしまさん。

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となりのたしまさん。

「つまり・すなわち・要するに」いったい何が違うの?文章を書くときにも役に立つ接続詞の使い分け

 いきなりですが、みなさん。

接続詞って普段から意識して使っていますか?

 

「なんか文と文を繋げる役目っていうのは知っている!」

「けれど、あまり深く考えたことはない!」

このような方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

長い文章を書く時。人と話す時。

接続詞の正しい使い方を知っていれば、

相手に分かりやすく伝えることができます。

 

今回、紹介するのは

「使い方が似ている」接続詞についてです。

文を言い換えたり、まとめたり、要約したりするときの接続詞を紹介します。

文章をうまく書きたい方、

ちょっとした豆知識として頭の片隅に入れておきたい方も

ぜひ、読んでみてください!

それでは見ていきましょう。

 

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つまり

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あの子は私の姉の子供だから、つまり私の姪になる。

 

つまり

前の語句や文を同じ意味内容を持つ別の語句や文で言い換えて、結論づける接続詞です。

その前文の内容を『つまり』で分かりやすくまとめてあげることで、聞き手(読み手)が理解しやすくなります。

 

●弟は暗い顔をして家に帰ってきた。つまり、(志望校に)落ちたのだろう。

『つまり』の続き(後文)は長い文章で展開していくのではなく、できるだけ簡潔にすることがポイントです。

また、『すなわち』など他の接続詞に比べて、『つまり』話しことば的です。

 

すなわち

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生きることは、すなわち、戦いである。

 

すなわち

『つまり』と同じく、前の語句や文を同じ意味内容を持つ別の語句や文で言い換えて、説明する接続詞です。

『つまり』に比べると少し硬い表現であり、公用文や論説文などに使われます。

つまり、書きことばとしてよく用いられます。

 

●あの子は私の姉の子供だから、すなわち、私の姪になる。

と言うと、少し硬く感じます。

 

●弟は暗い顔をして家に帰ってきた。すなわち、(志望校に)落ちたのだろう。✖

すなわちは『つまり』に比べてより断定的な表現です。

断定的な言い換え(「~は~だ」)で使われることが多いため、続きの文(後文)に「~だろう」「~よう」といった意志表現は来にくいです。

 

●生きることは、すなわち、戦いである。

最初に挙げた例文です。

このように『すなわち』は 前に述べた事(前文)と次に述べる事(後文)とが、まったく同じであることを表す用法もあります。

 

要するに

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ゲームをしたりテレビを観たりしている自分に母親がガミガミ言った後、

要するに、勉強すればいいんだろ。

 

『つまり』『すなわち』が前の語句や文を言い換える意味合いが強いのに比べて、

要するに

前文の内容を後文でまとめたり、要約したりする意味合いが強い接続詞です。

 

●彼は先月高い時計を買った。二週間前にも高い服を買って、先週も恋人と高級レストランでご飯を食べた。要するに、お金があれば何でも買えるということだ。

『すなわち』と同じく、断定的な表現ですので後文は「~だ」「ということである」といった表現が来ることが多いです。

 

要するにが少し砕けた形で要はという言葉もあります。

ただ、要はを上司や取引先など目上の人に使うと失礼な感じになるので、使わないようにしましょう。

 

結局

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結局(は)好きじゃないということですね。

 

結局

紆余曲折があり、事態が終結することを表す接続詞です。

『つまり』や『すなわち』のように前文の内容を後文で言い換えたりする働きはありません。

 

結局、自分が思っていたほどの観客は来ませんでした。

結局』はよくマイナスの結果(あまり好ましくない結果)に用いられることが多いです。

 

また、「紆余曲折があった」ことがポイントで、『結局』を使う以前に「いろいろな出来事」「いろいろな思い」がなければなりません。

●その企画は上層部の会議で中止になることが決定しました。

中止になるということが決定するまでに「紆余曲折があった」ことを強く表現したいのであれば、

結局、その企画は上層部の会議で中止になることが決定しました。

とするのがふさわしいです。

 

だから

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彼は親切な人だ。だから、みんなに好かれるのだろう。

 

だから

前文の内容が後文で起こる結果の原因・理由になることを表す接続詞です。

また、話しことばとしてよく使われます。

 

●この絵画はとても高価なものです。ですから、大切に扱ってください。

だからを丁寧に言いたいときはですからを使います。

だから』はですからに比べて丁寧度が落ちるため、上司など目上の人に使うと失礼な感じになります。

ですので、目上の人にはですからを使うのが適切です。

さらに言えば、文章を書くときも、だからよりもですからの方が読み手に柔らかい印象を与えます。

 

また、だからは他の接続詞と比べて主観性が強いです。

話し手の感情や主張を強く表すため、後文に『~だろう』『~よう』『~てください』といった意志表現が来やすいです。

逆に言うと、客観性が求められる公用文や論説文などにはふさわしくありません。

 

※『だから』と似た表現でなのでがあります。

『だから』ほど主観性が強くないため、公用文や論説文などにも使えます。

また、なのでをより丁寧にしたのがですのでです。

 

ちょっといろいろ表現がでてきたのでまとめると、

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「つまり・すなわち・要するに・結局・だから」の使い分け

●言い換えるとき

①つまり(話し言葉的)

②すなわち(書き言葉的)

●要約するとき

③要するに

●「いろいろあった結果~」を強く伝えたいとき

④結局

●前文の内容を受けて、話し手(書き手)の判断を強く言うとき

⑤だから

※ですから

(「だから」よりも丁寧)

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました!

 

 

今回のテーマである、接続詞の使い分けのほか、

意味が似ている副詞の違いについても、詳細に解説しています。

分かりやすい例文も載っています!

今回の記事も投稿するにあたり、この辞典を参考にしました。

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