となりのたしまさん。

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となりのたしまさん。

悩みをなくすには、○○○をきちんと見る!楽しく生きるためのブッダの教え

「ブッダの教え」を参考に「悩み」について今までお伝えしてきました。

 復習(前々回と前回)

悩んだらまず、理解する。

私は今、悩んでいる

 

「心はもとめつづけるもの」と理解する。

悩みの原因は、むだな反応。

さらに、その反応の背景には「求める心」がある。

私は今、求めている

 

今回は、むだな反応をおさえ、悩みをなくすための

「ブッダの教え」に基づいた実践的な改善方法をお伝えしていきます。

 

人がもっとも悩みを抱える原因は○○欲!

前回の記事で、ブッダが発見した欲求について少しお伝えしました。

食欲や睡眠欲は生きていくうえで欠かせないもので、

感楽欲も、人生を楽しむうえでは大切なものです。

ただ、このような欲求の中で、

もっとも「むだな反応」の原因となる欲求は、

ずばり「承認欲」です。

マズローさんの「欲求五段階説」では、

自己実現に向けて「承認欲求」は不可欠なものです。生きていくうえでは切り離せないものですし、その欲求自体はいいものだと思います。

しかし、承認欲は「むだな反応」が生じやすく、

現代に生きる私たち人間の「悩み」はほぼここからきているといっても過言ではありません。

例えば、

「親に好かれたい」

「友達に好かれたい」

「好きな人に振り向いてほしい」

「人気物になりたい」

「活躍したい」

「出世したい」

などなど

 

要するに

自分を認めて欲しい」という欲があるわけです。

「自分はあの人よりすぐれている」という優越感も

「あの人と比べて自分はぜんぜんダメなやつだ」という劣等感も

それから生まれる嫉妬心などもすべて

承認欲が原因です。

 

今までお伝えした「ブッダの教え」に基づいて説明すると、

まず、理解します。

例えば、

「仕事でミスをした」という悩みがあります。

まずはこの悩みを理解します。

「私は仕事でミスをした。だから今、悩んでいる」

次に、悩みの原因を見つけます。

なぜ悩むのか?

「上司に怒られるから」

「自分の評価が下がるから」

などがありそうです。

では、なぜ「上司に怒られたら嫌なのか」「自分の評価が下がったら嫌なのか」

それは求める心があり、

「上司に認められたい」

「自分の他人からの評価は高くありたい」

などの承認欲があるからです。

そして、また理解します。

「私は今、承認欲を持っている」

 

人は、苦しみの正体について、正しく理解すべきである。苦しみの原因を断つべきである。苦しみのない境地にたどり着くべきである。その方法を実践すべきである。私は確信するに至った。もはや苦しみ戻ることはないと。

※ブッダ最初の説法 マハーヴァッカより

「自分の悩みを自分自身で知っている」

これは、とても大事なことです。

心の中で自分が持っている欲求を感じてみましょう。

「私は今、○○欲を持っている」と声に出して言ってもいいです。

 

「むだな反応」をおさえる方法

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嫌なことがあって落ち込んだり、不安になったり、心配したり。

これは「むだな反応」です。

「この反応の背景にはどのような欲求があるのか」と自分自身で理解することが大事だとお話ししました。

そして、「むだな反応」をおさえるために大事なことがもう一つあります。

それは、自分の心の状態をきちんと見ることです。

常日頃からこの習慣を身につけておくと、「むだな反応」をしにくくなります。

 

では、「心の状態をきちんと見る」とはいったいどういうことなのか?

 

いまから3つの方法を具体的に紹介します。

①言葉で確認する

これは、今までお伝えしてきた「理解する」という方法と似ています。

 

例えば、スピーチやプレゼンがあるときって緊張しますよね。

スマホやテレビを長時間見たりしていると、頭がボーっとしますよね。

こんなときに

「私は、緊張している」

「私は、頭が混乱している」

と確認してください。

目をつむって行うとよりいいです。

普段の生活の中でも、

掃除をしている時に「私は今、掃除をしている」

食器を洗っている時に「私は今、食器を洗っている」

パソコンを使って仕事をしている時に「私は今、パソコンで作業している」

と自分の動作を確認します。

こうやって、自分の心の動作、身体の動作を客観的に言葉で確かめる習慣を身につけます。

「言葉で確認する」ことを仏教の世界では、

ラベリングと呼びます。

 

②身体の感覚を意識する

次は身体の感覚を意識することです。

例えば、

手を強く握ります。

この時に「手を握った時はこのような感覚になるのか」と確認してください。

次に手を開きます。

この時も「開いたときはこのような感覚なのか」と確認します。

ある程度感覚が分かるようになるまで繰り返します。

同じように、

普段、道を歩いてときにも、

右足がでる感覚、

左足がでる感覚、

地面に触れた時の足の裏の感覚

などを確認します。

寝る前にも横になって、

空気を吸い込む感覚、

空気をだす感覚、

お腹が膨らむ感覚、

お腹が縮む感覚

などを確認します。

この「感覚を意識する」ことは、疲れやストレスが溜まったときにも有効です。

 

言葉で確認する

感覚を意識する

これらを常日頃から意識すると、むだな反応は止まり、心に静けさと落ち着きを与え、集中力も高まります。

※これらの「心の状態を見る」ことを瞑想の世界では「マインドフルネス」と呼びます。

 

③分類する

次は、心の状態を分類することです。

分けることによって「自分が今どのような状態なのか」を観念的に理解することができます。「言葉で確認する」ことと少し似ています。

分類して「自分が今どの状態にいるのか」を確認してください。

基本的に心の状態は以下の3つに分類できます。

①貪(とん)

②瞋(しん)

③痴(ち)

仏教の言葉ですね。

 

貪とは、欲望、執着のこと

瞋とは、怒り、怨恨のこと

痴とは、妄想、愚かさのこと

です。

心の迷いを表す言葉で、

これらの3つは三毒と呼ばれます。

これがいわゆる「煩悩」です。

仏教の世界では、この「煩悩」を滅することで苦しみから逃れ、悟りを得ることができるとされています。

 

「三毒」について

では、三毒について1つ1つ見ていきましょう。

①貪

これは、過剰な欲求なことです。

「あれも欲しい、これも欲しい」

「もっとしたい」

など「求めすぎる心」から生まれます。

人間関係をめぐる不満はだいたい「貪」から生まれます。

 

②瞋

これは、「怒り」です。

不満・不快を感じている状態です。

「イライラしている」

「機嫌が悪い」

などですね。

「怒り」を放っておくと、

どんどん蓄積されて、

「怒りっぽい性格」「気難しい性格」が出来上がったり、

「欲求不満」になったりしてしまいます。

 

③痴

人間が最も得意とする「妄想」のことです。

楽しい妄想だけならいいですが、

「あの人は私のことをどう思っているのだろう」

と考えこんだり、 

「私はこの先どうなるんだろう」

と先の見えない未来に不安を感じたりする

などなど

このような「むだな妄想」もありますよね。

しかも厄介なのは、

①貪②瞋と違って③痴は自分自身で理解するのが難しいことです。

というのも「妄想というのは、無意識のうちにはまっているもの」だからです。

私たちは、たいてい「妄想」していたことに「後で」気づきます。

だから、「私は今、妄想している」と理解するのは難しいです。

「妄想」に関して言えば、

「妄想している状態」と「妄想以外の状態」を理解することが重要です。

そのやり方は、

まず目を閉じて、暗闇の中に思い浮かべます。

今朝食べたもの、読んだニュースのタイトル、テレビでみた映像などなどです。

次に、目をパっと開き、前を見ます。

部屋の中や外の景色を眺めます。

さっきまで脳裏で思い浮かべていたものは存在しませんね。

「さっき見ていたものは妄想である」

「今見ているものは、視覚である」

はっきりと意識してください。

そのうえで、「②身体の感覚を意識する」で述べたように「身体の感覚」に意識を向けます。

「妄想」と「感覚」の違いを理解して、「感覚」の方に意識を集中させる習慣を作っていきます。

 

以上、「心の状態をきちんと見る」3つの方法、

①言葉で確認する

②身体の感覚を意識する

③分類する(貪瞋痴)

でした。

 

まとめ

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今回は、身体を使った「理解」も紹介しました。

特に②で紹介した「身体の感覚を意識する」ことは私たちの生活の中で大いに使えます。

悩みというのは、常に「心の内側」に存在します。

だから悩みをなくすには、

「心の外側(身体の感覚)」に意識を向けることが大事です。

ぜひ、普段の生活の中でどんどん実践してみてください。

 

今回で「悩み(苦しみ)をなくす」方法についてはおしまいです。

いかがったでしょうか?

少しでもみなさんの生活に役立てることができたら幸いです。

これからも、「ブッダの教え」を基にした楽しく生きるための「考え方」を伝えていきます。

ぜひ、お待ちください!

 

さいごに、ブッダから一言。

人は”求める心”によって、苦しむ。

ゆえに汝は”求める心”を、正しい道に立つことで手放せ。

そして再び”求める心”に囚われて、苦しみの人生に舞い戻らないようにせよ。

※スッタニパータ<彼岸への道>の章

 

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